Excleで、突然右クリックが反応しなくなってしまいました。全てのエリアが利かない状態ではなく、行番号、列番号の部分がピンポイントで動きません。マウスが壊れているわけではなく、キーボードからも認識してくれません。
この事象が起こった環境は Excel 2010 でしたが、他のバージョンでもほぼ同様の手順にて復活させることが出来ると思います。
試しにセーフモードで起動してみた
Excelのセーフモードの起動方法は、Ctrl を押したままの状態で、Excel を起動します。起動時に以下のメッセージが出て、OK をクリックすればセーフモードになります。起動後はウィンドウのヘッダー部分に『セーフモード』と表示されます。
セーフモードで起動した場合は、何事もなく右クリックすることができました。つまり、ユーザ固有の設定ファイル原因があると考えられます。以下のマイクロソフトのサイトによると、ツールバーの設定情報を保持しているファイルが破損していることが原因と記載があります。
こちらのサイトは Excel 2010 までの情報しか記載されていませんが(2015.7.11時点)、Excel 2013 の場合は、Office15 で読み替えれば同様となります。そして、この破損したと思われる「*.xlb」ファイルを削除してしまえば、事象は解消するとのことです。
xlbファイルを探す
Windows 7 の場合、Excel のアプリ情報は下記フォルダに格納されています。
C:\Users\[ユーザー]\AppData\Roaming\Microsoft\Excel\
通常の設定では AppData フォルダは隠れているので、エクスプローラーの [ツール] → [フォルダーオプション] → [表示]タブから「隠しファイル、隠しフォルダー、および隠しドライブを表示する」にチェックを入れて、隠しフォルダが見える状態にしてからアクセスしてみてください。(ちなみに作業が終わったらチェックを外して元に戻しておいた方が良いです。)
Excel のバージョンによってファイル名が異なりますが、上記フォルダの中に「*.xlb」ファイルが存在するはずなので、こいつを削除して Excel を再起動すれば、右クリックが復活するのです。
xlbファイルが見つからない
解消方法が分かったと思った矢先……困ったことに、僕の Excel 2010 環境のマシンには、拡張子 xlb ファイルがありませんでした。Cドライブ全検索を行ってもどこにも見つかりません。試しに問題の無い Excel 2013 環境のマシンを調べてみたら、きちんと存在していました。
Excelのユーザー情報設定箇所を特定する
今回発生した事象はユーザー設定情報に依存する為、Excel を再インストールしても直らないようなので(アンインストールしてもユーザー情報が消えない)、何としてでも設定情報を保持している場所を見つけなくてはいけません。(OS の再インストールだけは避けたい!)
ファイルとして存在しないのであればレジストリに情報を持っているかもしれないと思い検索してみると、ユーザー情報を保持しているレジストリキーが見つかりました!
こちらのサイトに記載のある手順に従ってファイルやデータを削除し、Excelを再起動すると、見事に右クリック復活!
リボンの情報はリセットされてしまいましたが、それ以外は元通りです。上記サイトの手順に沿う場合、レジストリ情報を直接削除します。うっかり間違えて別の情報を削除してしまうと他のアプリの情報が破損してしまうので、必ずバックアップを取りながら作業を行うようにしましょう。
参考までに、僕が実施した手順を掲載しておきます。(通常はxlbファイルの削除だけで解決出来るようです。)
Excel のユーザー情報を消して右クリックを復活させるまでの手順
- C:\Users\[ユーザー]\AppData\Roaming\Microsoft\Excel\XLSTART フォルダ内のファイルを全て削除
- C:\Users\[ユーザー]\AppData\Local\Microsoft\Office\Excel.officeUI ファイルを削除
- レジストリエディタを起動
スタートメニューの「プログラムとファイルの検索」に「regedit」と入力して起動します。 - 以下のパスまで移動(14.0 は Office 2010 のバージョン)
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\14.0\Excel\Options - Options フォルダを右クリックして「エクスポート」
これがバックアップの代わりです。 - Options フォルダを丸ごと削除します。
- Excel を再起動して完了
これで右クリック完全復活です!
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